「先取り学習」は本当に有利か?| 中学生の受験対策

使えるテクニック

次年度の「先取り学習」ってどうですか?

 
中学生の親御さんから、こんなご質問を頂きました。

次年度の“先取り学習”ってどうですか

 大学受験まで考えたら、

 高校入試より先の内容まで、
 今やっておけば有利ですよね?」



結論から言いますと、

先取り学習は、
必ず有利になるとは言えません。


というのは、

どんな薬にも「副作用」があるように、

先取り学習にも、
3つの懸念材料があるからです。


懸念とはすなわち、

習い事を増やす手間

それに伴う予算増

お子さんのストレス

の3点ですが、

これらを全てクリアできれば、
たしかに有利になります。

しかしながら、

そうでなければ逆効果になるので、

ぜひ以下を熟読していただき、

色々な意味で無理のない方法を
選んでほしいと思います。


■先取り学習は、手間と予算が必要

先取り学習とは、

まだ学校では習っていない内容、

たとえば1学期分、あるいは1年先の
内容をまとめて予習する事ですが、

中学生は教科書を独学で
理解する事はできないので、


誰かに授業をしてもらう必要があります。

率直に言えば、

“先取り学習”には、
家庭教師か個別指導塾が必須です。


しかも、

学校の協力なしで進めるため、
授業回数も多く必要です。

(学校で習った内容を“復習”するための
 通塾より、多くの時間が必要です。

 単純に考えて、1項目ごとに、
 予習+復習の2回分が必要だからです。)

結果的に、

習い事の時間と経費が増えることを、
覚悟する必要があるでしょう。


“軽い気持ち”で試すことは
できないタイプの学習となります。


■先取り学習は、「効率」を求めにくい

また、すぐに結果を求める
お子さん・親御さんには、

あまり向いていない方法とも言えます。

どうしても効率が落ちるからです。


たとえば、1年先の教科書を入手し、

家庭教師を週に2、3回つけて
どんどん進めようとしても、

学校は違う範囲を授業し、
その宿題も出ますし、

宿題の質問をしたくなったり、
定期テスト対策が必要になったりで、


習い事の半分以上は、
「復習」に終わるでしょう。


つまり、

2、3回家庭教師を呼んだとしても、

その全部を「先取り」に充てられる
わけではありません。

「意外に進まない…」

という事を、まず親御さんが
実感する事になると思います。


また、お子さんはお子さんで
ストレスを感じる事になります。

「今の学習内容でも難しいのに、

 どうして来年分まで?
 しかもあまり進まないよ?」


という矛盾を抱えてしまうのです。

習い事の回数が増えた分、
自由時間が減り、

したい事もできなくなります。

“将来のため”という理由があっても、

お子さんの友達づきあいや、
スポーツの機会を減らしすぎる事は、

心身の順調な発育や、心の健康を
損ねる事にもなりかねません。


こうした点の配慮も、やはり大切です。


加えて、国語や英語の「読解」は、

話題によってある程度の精神年齢も
必要な部分があるので、


お子さんの心の成長を待たないと
読み取れないものもあります。

早く始めれば、
あるいは教師をつければ、

どんなものでも理解できるようになる、
というわけではないので、

「信じて待つ」こともまた、
教育の大事な部分となるのです。


■先取り学習がうまくいく、唯一のケース

“先取り学習”が実を結ぶのは、
おおよそ次のケースに限られます。

・現在の成績が、偏差値「70程度」あり、

・ご本人も、中学内容は簡単で飽きたので、
 高校内容を学びたいとおっしゃっている

このようなケース「のみ」だろう、
というのが私の意見です。


ただ、皆さんにご安心いただきたいのは、

中学校の基礎をしっかりと固め、

高校受験を“難なく”突破する
お子さんならば、


高校に入学してから
高校教材を始めたとしても、

充分に偏差値60(国立大レベル)や
65(旧帝大レベル)を狙えます。


多くのケースで“間に合う”ので、

今の学年の学習を、着実に
じっくりと進めていきましょう。


(※偏差値について、念のための話ですが、

 中学校と高校の偏差値は違うので

 中学校の偏差値が60だからといって
 国立大レベルとは限らないことを、

 少しだけ意識しておきましょう。

 高校では、模試を受ける層が
 「進学校」に限られるので、

 高校生の偏差値50は、
 中学生の偏差値55前後にあたる、


 と考えてよいと思います。

 このサイトは大学入試用ではないので、

 こうしたデータの詳細は、
 各種予備校のサイトをご覧ください。)



では、まとめですが、

あせって中学基礎をおろそかにすると、

高校入学時に土台が崩れ、
大きく戻らねばならない、


というケースも出てきます。

そのリスクを考えると、

基礎を固めずに「先取り」するのは
かえって危険と言えます。


各学年の学習内容は、

お子さんの精神年齢に配慮して
決められたものですし、

学校を信じて、

習った内容を確実に復習し、
身につけていく事が、


高校受験突破の最善策でもあります。

あせらず、一歩ずつ、

このサイト全体でご紹介している
「学習の王道」を、

進んでいただければと思います。
 

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