「反比例の式」 ⇒ 比例定数も楽勝！ | 中１生の「数学」のコツ

中１です。「反比例の式」で見慣れない形が…。

　
中学生から、こんなご質問が届きました。

「反比例の式は、“ｙ＝ａ／ｘ（ｘ分のａ）”ですよね？

　参考書に“ａ＝ｘｙを使って”

　とあるのですが、何が違うのですか？」

なるほど、良い質問ですね。

じつは、

“ｙ＝ａ／ｘ”を変形したものが

“ａ＝ｘｙ”なので、

２つは同じ式なんですよ。

今から説明するので、

丁寧に読んでみてくださいね。

数学のコツを紹介するので、
解くのが速くなりますよ！

■反比例の式は２つある？ ⇒ 大丈夫、「同じもの」です！

中２で「等式の変形」を習うと、

◇“ｙ＝ａ／ｘ”を変形したものが
　“ａ＝ｘｙ”であること

は、すぐ納得できるようになります。

ただ、中１の皆さんには、

２つの式がまだ、「違うもの」に
見えるかもしれませんね。

そこで、学年に関係なく、

全ての中学生にとっての
数学のコツ、

★具体的な問題で、納得する

という方法をお見せしましょう。

たとえば、

反比例の有名な例題に、
こんなものがありますね。

-------------------------------------------

面積が６c㎡の長方形で、

縦の長さがｘcm、横の長さがｙcmのとき、

ｙをｘの式で表しなさい。

-------------------------------------------

“ｙを”とあるので

「“ｙ＝・・・”の形の式にしなさい」

という意味の問題です。

“ｙ”は横の長さですから、

(横）＝（長方形の面積）÷(縦)

この式に“ｘ”“ｙ”と文字をあてはめ、
面積の数値も入れてみましょう。

ｙ＝６÷ｘ

このようになりますね。

中学生は、“÷”を分数で表すので、

ｙ＝６／ｘ（x 分の６）

これで、反比例のよくある式ができました！

「答え」としてはこれでＯＫです。

さて。ここであえて、

ちょっとした質問です。

「長方形の面積は、どうやって求めますか？」

（公式を思い出してみましょう。）

―― そうです。

◇（長方形の面積）＝（縦）×（横）

ですね。

ここに“ｘ”“ｙ”の文字をあてはめ、
面積の数値も入れてみてください。

６＝ｘ×ｙ

×（かける）の記号は省略できるので、

６＝ｘｙ

となりましたね！

（これが、a ＝ xy の形です。）

ですから、先ほどの式である、

ｙ＝６／ｘ

この反比例の式と、

６＝ xy は、

意味としては同じなんです。

（同じ図形で、

　縦、横の長さも同じ、

　しかも面積の話をしていますからね。）

…

■では、２つの式の使い分けは？

“y ＝ a / x”

という基本形さえ知っていれば、

反比例はすべて解けます。

ですから、

○苦手な人は１種類だけ覚える

という方法もあります。

まずは “y ＝ a / x”が大切ですね。

ではなぜ、

“a ＝ xy”をわざわざ使う人が
いるかというと、

じつは――

“a ＝ xy”を使う方が、

比例定数 a を速く求められる
場合があるんです。

スピード・アップのコツですね。

たとえば、こんな問題がそうです。

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ＡからＢまで移動するのに、

時速４km で歩けば２時間かかる。

では、時速８km なら何時間かかるか？
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速さ（時速）を x 、
時間を y と考えてみましょう。

すると

◇道のり＝速さ × 時間

と小学校で習っていますから、

ＡからＢまでの道のりは、

４×２＝８km と分かりますね。

速さが x 、時間が y ですから、

じつはこの時、

x × y ＝８

と分かったことになります。

つまり――

・「８」が比例定数 a

・これは反比例の式だ

という２点が同時に分かるのです。

比例定数が「８」と分かりましたから、

あとは、

y ＝ 8 / x　もしくは 8 ＝ xy の

どちらか好きな方を使えば
答えを求めることができます。

「時速８km なら、何時間かかりますか？」

と問われているので、

x ＝８を代入すれば、y ＝１と分かりますね。

（答）１時間

となります。

…

このように、問題によっては、

“a ＝ xy”

を使う方が、比例定数 a を
すぐに求められるので、

速く答えを出せます。

中１数学のコツなので、
慣れてきたら使ってみましょう。

テストは計算が速い方が有利ですよ！
　